月別アーカイブ: 2012年3月

「いつまでも働きたい」ー女房と二人で小さな宿をー

Q1、西播磨暮らしを始められたきっかけは何ですか?

退職してもいきいきと暮らしたい。自然を満喫しながら働きたい。食に関する仕事がしたい。それが私たち夫婦の願いです。

平成21年2月に開店した里の宿「香月」には、この願いが込められています。

退職して2年間、辻調理師専門学校、調理技術研究所に通い勉強させていただきました。そして宿にできる、また野菜作りができる田舎家をさがしもとめ、1年以上かけてやっと今の田舎家を見つけることができました。
 

Q2、引越しを決意されてから、西播磨で起業されるまで、ご苦労されたことはありますか?

古民家を入手しても、改修しなければなりません。資金のこともあり、再利用できるものはできるだけ使うようにしました。大工さんに教えてもらいながら、床をはがしたり天井を張ったり、ペンキを塗ったりなど、自分でできることはしていきました。床板一枚一枚丁寧に釘を抜いたり、根太を外したりなど、一つ一つ仕事は難しく根気のいる仕事でしたが、それ以上に仕上がっていくことの喜びを味わうことができました。
 そして、荒地の開墾、鍬、スコップだけではどうにもなりませんでした。
 また、飲食店のことなど初めてのことばかり、何回も専門学校に出かけ、設備や備品、献立など教えを乞うばかりでした。
 そして、退職して4年目、やっと開業にこぎつけることができました。

 

Q3、西播磨暮らしはいかがですか?

何十年も使われなかった畑を耕し、育てた野菜を器にのせる喜び、土地の食材を活かすうれしさ。蕗の薹、茸、たらの芽、筍、栗、柿、など採取する楽しさ。また、炬燵を囲んでのお客様とのお話。都会では決して体験できないことばかりです。
 日本有数の天体望遠鏡のある西播磨天文台の山裾にあるこの土地、壮大な朝霧に包まれる山々、鮎が躍る清流千種川、春は桜、夏はホタルなど自然に囲まれたこの土地での暮らしを満喫しています。

 

Q4、西播磨暮らしをしてみたいと考えている人に、メッセージをお願いします。

民宿のパンフレットを置いてあげると言ってくださった佐用町の商店街の方々「これ食べる?」「これ店で使ったら?」などと食材を届けてくださる近隣の方々、佐用町の人たちはみんなみんな優しく暖かい人ばかり。多くの人たちとの新たな出会いは、私たち夫婦の大きな心の支えとなっています。
 都会から移入し、田舎暮らしをされている方も沢山おられ、相互の交流も多く持たれています。「都会暮らしから田舎暮らしへ」という方が増え佐用の活性化に少しでもつながればと願っています。

相生市瓜生 桔梗隼光鍛刀場  桔梗 光史さん

Q1、西播磨暮らしを始められたきっかけは何ですか?

実は、私の生まれ育ちは相生です。刀鍛冶になるため岡山で修行し、その後独立して京都で暮らした後、Uターンしてきました。一番大きなきっかけとしては、次男を授かった時に、親から「帰ってこないか」と声をかけられたことですね。自分が生まれ育った故郷に帰るのもいいかな、と思いました。ただ、刀鍛冶という職業は、煙や炭を切るときの粉塵、音などが出てしまうので、どうしても仕事のできる場所が限られます。幸い、知り合いの方や相生市の職員さんに協力していただき、「羅漢の里」に絶好の仕事場を見つけることができました。

 

Q2、引越しについて、ご家族の方のご意見はどうでしたか?

妻は、それまで慣れ親しんだ土地を離れるのに少し不安もあったようです。しかし、実際に引っ越して来てからは、地域の方が温かく迎えて下さって、今ではこちらでの生活にも慣れたようです。子どもの幼稚園などを通じた友人も出来たようで、子どもがまだ幼いうちに引っ越してきたのが良かったのかもしれません。

 

Q3、西播磨暮らしはいかがですか?

今は相生にある仕事場と自宅を往復する日々を送っています。仕事場が「羅漢の里」というアウトドア施設内にあることが、有難く、またやりがいを感じています。「羅漢の里」に遊びに来られる方で、普段はあまり刀に触れる機会が少ない方にも、私の仕事を見ていただけるのです。また、「小刀づくり体験教室」も定期的に開催していて、いろいろな方とお話するのは楽しいです。刀鍛冶という職業は珍しいので、お世話になっている地域の方々に恩返しするという意味でも、新たな観光スポットとして相生や西播磨の地域づくりに少しでも貢献できれば、と思います。

 

 

Q4、西播磨暮らしをしてみたいと考えている人に、メッセージをお願いします。

特に私の住んでいる地域の話になりますが、西播磨地域は気候的に恵まれていると思います。四季の移ろいも美しいです。地域の方も、温かい方ばかりなので、引っ越してきても住みやすいと思います。ぜひ一度、遊びに来てみて下さい。

佐用町目高集落 福井さん

Q1、西播磨で暮らすこととなったきっかけは何ですか?

―以前は、明石市に住んでいたのですが、農業に対する憧れや「土に触れる生活」をしたいという思いを持っていました。

2011年の東日本大震災をきっかけに自分の生き方についてもう一度よく考え、田舎暮らしへの思いを強くしていたところ、偶然、知人から西播磨地域の集落活性化を支援するお仕事があると聞き、応募したのがきっかけです。実際に佐用町目高集落を訪れた時、山肌に形成された美しい集落を見て「ここに住みたい!」と強く思いました。例えば、春の桜で彩られた集落は本当に綺麗なんですよ。

 

Q2、西播磨に来られてからの暮らしはいかがですか?

―現在は、小規模集落サポーターとして、佐用町の集落活性化のお手伝いをしながら、自分自身も農業や狩猟について学ばせていただいており、毎日を本当に楽しんでいます。こちらに来てからは、季節を感じることが多くなったような気がします。夏には蛍の鑑賞会、ブルーベリー栽培や収穫後ジャム作りも行いました。冬になってからは炭焼き体験イベントのお手伝いもしています。上手くいかないこともありますが、これからも色々なことに挑戦していきたいと考えています。

 

 

Q3、地域の方とのお付き合いはいかがですか?

―皆さん、とても親切にして下さいます。よく、「田舎の人は排他的だ」というようなことを耳にしますが、移住者側に「その地域を大切にしたい、ずっと住み続けたい」という気持ちがあれば、その想いは地域の方にも伝わるものだと感じています。私は、農作業について教えてくれたり、夕食に気軽に呼んでくれたりする親切なご近所の方に恵まれ、本当に幸せだと思います。真剣な想いが伝われば、排他的どころかむしろ大変親切に協力していただけるはずです。

 

 

Q4、西播磨暮らしをしてみたいと考えている人にメッセージをお願いします。

―西播磨地域の魅力はなんと言っても、「人の温かさ」です。集落の皆さんには、いつかは恩返ししたいと思っています。田舎暮らしには、温かい時間の流れがあります。あとは、「どれだけ不便を楽しめるか」だと思います。田舎暮らしはどうしても不便な分、やることが多くて、実は忙しいんですよ。例えば、薪風呂は沸かすのにも一苦労ですが、都会では楽しめない贅沢な一時です。