阪上 桂子さん

◆ご職業:地域おこし協力隊
◆年 齢:50代
◆出 身:大阪府
◆家族構成:お一人
◆移住して3年目(令和5年11月~)

十数年前に、奈良県十津川村を旅行した時のこと、そこで初めて、「こんなところに住めたらいいなぁ」と、漠然と興味を持ちました。でも、その時は行動にはしませんでした。

次に田舎暮らしのイメージがグッと固まったのが、岐阜県の郡上市を旅行した時です。一棟貸しの宿に泊まったのですが、そこでは、まるで自分が住人になったような疑似体験ができ、「これならやれる!」と移住のイメージがハッキリ見えました。

実は元々、『軍師官兵衛』や松浦亜弥さんが好きで、播磨地域には関心がありました。そんな話を友人にしたら、たつの市を勧められ、大阪ふるさと暮らし情報センターの兵庫県相談会へ行ってみました。
そこで相談員の方と話しているうちに、「オーダーメード型プチツアー」というのがあることを知り、利用することにしました。この時の相談員さんの会話の中で紹介されたのが、上郡町でした。
実際に案内してもらうと、もうビックリ! 私が思い描いていた「川や山といった自然が駅のすぐ近くにある」という理想の風景が、まさにそこにありました。運命的な出会いでした。

JR山陽本線が通っており、姫路や大阪といった都心へのアクセスが良く、日常生活に必要な店もしっかり揃っている一方で、少し足を伸ばせばディープな里山暮らしが叶う、このギャップが良かったです。そして、下水道の普及率が高いのも決め手になりました。生活の基盤が整っている安心感が大きかったですね。
その後、すぐに上郡町のお試し住宅に入居し、約6か月間実際の暮らしを体験しました。その生活を経て、現在の住まいである古民家と出会い、本格的な移住を決意しました。そして今、上郡町の「心地よい暮らし」を体験してもらえるように、古民家を改装して民泊を立ち上げる準備を進めています。

「都心から田舎へ来て困ることはありますか?」と聞かれても、本当に頭を抱えても出てこないくらい、毎日が充実しています。
ただ、一つだけアドバイスするとしたら、「車は、あったほうがより楽しめるかな」と思います。最初は自転車で移動していましたが、町内を一周するには坂道が多く、とても大変でした。車があれば、行動範囲もぐっと広がるのは間違いないですね。

近隣の方とのお付き合いはもちろん大切。でも、それ以上に私が移住生活で大切にしているのは、「無理はしない。時々立ち止まって、振り返りの時間も必要」ということです。

町の皆さんは本当に優しくて、私自身、上郡町へ移住してきて、とても幸せだと感じています。この町で、理想通りの暮らしを見つけられたことが、何よりの喜びです。